東京都市開発の未来図ーリニューアルが期待される3つのエリア

東京都内では多くの場所で都市開発が進められています。今回は、こうした計画のなかから、3つのエリアで進められている大規模な都市開発をご紹介します。

丸の内・大手町・八重洲・日本橋―東京駅周辺エリア

三菱地所は2015年8月、東京駅日本橋口前の常盤橋街区3.1ヘクタールの再開発プロジェクトを発表しました。2027年には、日本一の高さ390mの超高層複合ビルを建設、東京の新しいランドマークを目指すとしています。12年にわたる長期プロジェクトであるため、完成時の社会情勢や働き方、ライフスタイルなどに合わせ、ビルの使い方を決定する方針です。プロジェクトの規模は総費用1兆円を超えると見られています。

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一方、八重洲二丁目北地区も、三井不動産を主体とした再開発計画が進んでいます。このエリアには、住友生命八重洲ビル、中央区立城東小学校などがあり、国家戦略特区として都市再生特別地区に指定されています。このうち東京駅に近いエリアには、高さ245m、地上45階地下4階建ての大型高層ビルを建設、オフィスのほか国際水準のホテルも入居する予定です。また、築88年であった城東小学校も取り壊され、このビルに入居予定で、国内初の高層ビル内公立小学校となるとされています。八重洲二丁目北地区の再開発は、2021年の完成を目処(めど)としています。

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連鎖型都市再生プロジェクトとして再開発が進むのが、大手町一丁目エリアです。連鎖型都市再生による老朽化した建物の更新を柱とし、自然共生空間の創出を掲げています。約6,000m2の大規模緑地広場を整備、都心に緑豊かな空間を実現するとしています。また、経済グローバリゼーション・高度情報化に対応する中枢機能強化を重視、海外企業の支援センターや、高級ホテルなどを建設予定です。

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六本木・赤坂・神谷町―虎ノ門周辺エリア

1962年に開業したホテルオークラ東京本館は、開業60年を前に建て替え整備されます。2015年に閉館し建て替え準備に入っている本館の敷地に、新たに38階建ての複合ビルと13階建てのホテルの2棟が建設進行中です。また隣接する虎ノ門二丁目地区では、虎ノ門病院・国立印刷局・共同通信会館などがあり、いずれも老朽化しています。これらの建物を取り壊し、19階建ての新虎ノ門病院と36階建ての業務棟が新たに建設される予定です。

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森ビル株式会社は、虎ノ門ヒルズの隣接地において大規模プロジェクトを推進し、日比谷線虎ノ門新駅とも連結した街づくりを推進しています。虎ノ門ヒルズの周辺に、新たに3つの超高層ビルを建設、15,000㎡の緑地も整備されます。これにより、ビジネス、住居、商業、そして交通インフラとも一体化した複合都市となる予定です。

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東京メトロ溜池山王駅と直結する形で建設されたのが、赤坂インターシティAIRです。オフィスや医療を含む5つの機能を備えた複合型施設としてオープンしました。また、この赤坂インターシティAIRから、ホテルオークラ本館前、東京メトロ日比谷線虎ノ門新駅前を通り、虎ノ門ヒルズ前までの約850mを、緑道によってつなぐ計画もあります。これにより赤坂・虎ノ門周辺は、緑豊かで国際的なビジネスエリアとして生まれ変わります。

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道玄坂・桜丘・宮下町―渋谷周辺エリア

渋谷駅周辺においても、東急グループを中心として再開発が進められています。2012年にオープンした渋谷ヒカリエに続き、新たに地上47階建てを含む3棟のビルについて建設が計画されています。また、利便性・安全性の向上を目的として駅内の設備も進化させる計画があります。渋谷駅東口では、「アーバンコア(エレベーターやエスカレーターといった垂直動線を活用する空間)」が整備されます。それにより、駅周辺にも立体的な回遊性が生まれるとされています。

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渋谷駅地区道玄坂街区再開発と渋谷駅桜丘口地区再開発も進められています。道玄坂ではバスターミナルや観光支援施設が整備され、都市型観光拠点としての充実を目指す方向です。桜丘では4棟のビルが建設され、国際医療施設や外国人向け住居など、国際競争力の強化に重点を置いています。

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明治通りとキャットストリートの交差地点には、クリエイターたちの新たな創造活動拠点として渋谷キャストがオープンしました。渋谷をクリエイティブの発信拠点として、多様なワークスタイルを支援する狙いもあります。多目的スペースやシェアオフィス、共同住宅などを備え、世界から注目される新文化の発祥地を目指しています。

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東京の再開発はこれからも・このほかにも

東京で進められる再開発事業から、3つの地域で計画されているものをご紹介しました。この中には2020年の東京オリンピックまでに完成し、オープンするものも多くあります。しかし東京都市開発はこれだけではありません。ほかにも品川駅周辺や豊島区役所跡地、臨海地域など、多くの地区で再開発が進められています。また、オリンピック以降も計画は続き、2027年を目処とするものもあります。

このように東京は、これからも日本の中心都市として変化し続けていくでしょう。